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"Modesty, Fairness, and Grace" by TAKARAZUKA REVUE

私は宙組が好きです

なんで今日?なんだけど…無性に見たくなり映像を見てる宙組『アナスタシア』。

 

とにかくこの作品は、贔屓の出てらっしゃるたくさんの作品の中でも、特に、今でも、何度も何度も見たくなるし実際見てる。そして見るたびに胸がいっぱいになる。公演中にしこたま観劇したけど、映像でも見たくなるし、見たらやっぱり素晴らしい作品だなぁ…としみじみする。

 

原作や脚本や楽曲や主要キャストの素晴らしさだけじゃない。当時、舞台に立っていた宙組生「全員」の情熱があったからこそ素晴らしかったんだと思う。街中や駅舎などでのあの宙組生のコーラス、聞きました?

本当に本当に本当に素晴らしかった…心が震えたし、今見ても震える。

当時はコロナ禍で…こんなにこんなに素晴らしい作品をたくさんの人たちに観てもらえないなんて…と劇場で隣り合わせた人たちと嘆いてたっけ。

 

作品に嘘はない。

他組ももちろんだけど、宙組生たちの舞台にかける熱意も本物だと思う。もちろん「被災者」の彼女だってそう。

今後も色々言う人たちはいるのだろうけれど、私は変わらず宙組公演を楽しみに待ってます。

雪組公演『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』『FROZEN HOLIDAY』

後半ディスりますよ。

 

せっかく友会様がSS席をご用意してくれたのに中止…もう一枚確保していた貸切のチケットはSS席観劇を一緒に行く予定だったそらちゃんファンに譲ったため、私は劇場で一度も観れなかった今公演。好きな生徒の退団公演を一度も観れずに終わっちゃう後輩が可哀想すぎて(SS席で一緒に観かった…マジで…涙)、いいよいいよ!と譲ったものの、私もそらちゃん(和希そらさん)のタカラジェンヌとしての最後のお姿を一度は見ておきたい…と言うことで配信を視聴しました。


私の頭が悪すぎて、何度声に出して読んでもタイトルが覚えられない『ドイルドドイル…』、とても楽しかったです。
…とは言え配信を一回だけ観て随分経ったのですでに記憶があやふやに。もはや「観ましたよ」の報告だけの投稿になっちゃいますが。


セットやお衣装が世界観があっておもしろくて素敵だったし、人が良くてちょっと天然で情けない?キャラクターのアーサー咲ちゃん(彩風咲奈さん)のビジュアルの良さ。ちょっと髪が乱れてる感じが「話題作を次々に生み出す小説家」っぽくて、お髭であのスタイル。さすが咲ちゃん、スーツ姿が本当にお似合いで…シルエットが素晴らしかったです。


そしてルイーザもってぃ(夢白あやちゃん)ですよ!!!
カラッとした明るさと話し方が英国コメディっぽく、でもただ明るいだけじゃなくて、ちゃんとアーサーのことを考えていて、優しく見守り、明るく楽しく献身的に支えてる感じが絶妙だなぁって感じました。
もってぃ、トップ娘役さんになられてさらに進化なさってますよね。見た目(圧倒的美)のわりにサバサバした物怖じしないキャラクターも相まって、しかもあの信じられないかわいらしさ…お人形なの?うっとりしちゃう。とっても好きです。


あーさ(朝美絢さん)はシャーロック・ホームズ
ホームズが変装する人物たちを携えてるのがおもしろかった。『シャーロック・ホームズ』をさんざん観た宙組ファンとしては親近感です。


ちなみに私はあがちん(縣千さん)の今後が、色んな意味で「どうなっていくんだろう?」と以前から気になって仕方がないです。
おもしろい男役さんだなって思う。
色っぽい!と驚くこともあれば、まだあどけなさみたいなものを感じさせることもあり、動きが躍動的で舞台映えするスタイルなんだけど発展途上な頼りなさを感じることもある…と思いきやすごく頼もしくて、雪組の顔!のお一人へと進化なさってる…男役としての成長過程における「そういう時期」なのでしょうか?不思議な魅力が今後どう進化していくのか…と、これからも楽しみです。


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先に、唐突にお伝えしておくと、私は野口先生のショー・レビュー作品があまり好みではないと言うか、見飽きたと言うか、何と言うか…。以下、結構ディスります。先生の作品お好きな方はご注意を。


初めて宝塚を観る人も、長年のファンも、年齢も性別も関係なく誰もが純粋に楽しめる華やかな作品を作ってらっしゃることや、多くのファンがいることも理解はしているのですが、どうにも「そういうことじゃないんだよなぁ」って思うことが多く、客や出演者より「僕がやりたいこと」を優先にされている感がするのです。
それが好きな人は好きで楽しいんだろうけれど、なんか内輪盛り上がり的な?私などは置いてけぼりにされている感覚があります。


あの先生の作品、どれを観ても全部同じじゃないですか?新鮮な驚きが全然なくて、毎回「これどっかで観たことあるぞ?(過去の野口作品)」「これどっかで聞いたことあるぞ?(過去の野口作品)」ってなる。


それぞれの演出家の味と言うか、個性や世界が作品に出ることは全然悪いことではないしむしろ「●●先生らしい作品だなぁ~」なんて通常は楽しめるんですが、この先生の作品の場合は「味」とか「個性」ではなく「ワンパターン」としか思えないです。観る前からどんな作品か想像できるって感じ?


今回の作品も、発表当初に「ああ次回作は野口先生なのね。じゃああんな衣装こんな持ち物で、冒頭はこんな始まり方で歌詞にはこんなフレーズが入って、メロディーはこんな雰囲気で、こんな場面があってパレードはこんな感じなんだろうな」って思った通りの作品でした。それ以上でもそれ以下でもなかった。
敢えて言うと、大劇場公演時期から「先生の大好きなクリスマス場面がいつもより多いんだろうな」と予想していたんだけど、思った以上にクリスマスが多すぎたのがある意味「驚き」だったってことでしょうか?
2月の、もうすぐバレンタインって時期に「いつまで続くの?」と心配になるくらいひたすらメリークリスマスを押し出されるとは思いもしませんでした。クリスマスの雰囲気は好きだけど、あれは年末のあの時期の空気感も含めて良いと感じるんだな…と言う新たな気付きを与えていただきました。


もしかしたら「クリスマス」が主旨の作品だったのか!?先生ゴメン!!と思って改めて作品解説を読んだら…
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100周年を迎える秘境のホテル“FROZEN HOTEL(フローズン・ホテル)”に、素敵な冬の休日を過ごそうと世界中から宿泊客が集まってくる。
このホテルには100年に一度花を咲かせるという“雪の花”があり、その開花を見た恋人たちは、永遠に結ばれるという。
スペクタキュラー・シリーズ第6弾は、クリスマス・イヴから、ニュー・イヤーにかけての沢山のときめきが詰まった「冬の休暇」をテーマに、ホテルでの楽しいひと時を描く、ラグジュアリーな雰囲気のレヴュー作品です。
雪組100周年を祝福する場面を盛り込みながら、最高に幸せな瞬間をお届け致します。 -------------------------------------------------------------------

”クリスマス・イヴからニュー・イヤーにかけて”と設定時期が決まっていたんですね。そうでしたか。失礼しました。

星組公演『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√ Bheem~』『VIOLETOPIA』

チケット難!!!難すぎて全然取れなくて唯一手に入れた立ち見チケットで久しぶりの大劇場、久しぶりの星組公演を観ました。
ちなみに大劇場、私は9月末ぶりでして…フェリエ横のトイレとか、キャトルとか、ちょっとリフォームされました?
それはさておき、前回の外箱休演した久しぶりのこっちゃん(礼真琴さん)主演だし、一昨年大ヒットした映画が原作で発表当初から宝塚ファン、原作ファンをかなりざわつかせた作品とあって、覚悟はしておりましたが…本当に取れなくて…一回だけ、立ち見でも、観られただけ良かった。


『RRR…』原作を知らない私でも、思っていた以上に楽しかった!
例のナートゥの場面なんて特に、本当にワクワクしました。ものすごい運動量!バリバリ踊るこっちゃんとなこちゃん(舞空瞳ちゃん)+ダイナミックなダンスが魅力のありちゃん(暁千星さん)って組み合わせ、すごく良いですね!観ていて楽しいです。
で、とにかくありちゃん!が!かっこよくてかっこよくて…目が離せなかった。私もともと髭ジェンヌが好きなのですが、今回のありちゃん、大人で、男らしくて、お髭でイケメンで、ニヤニヤが止まらず困りました。女の子苦手?なビームこっちゃんに「頑張れよ~(ニヤリ」って感じでハケてく所作もチャラかっこよくて…あれ?ありちゃんってあんなだったっけ?


今回、ほとんどありちゃんしか観ていないと言っても過言ではないくらい目が離せなかったのですが、そのありちゃんのお父さん役(回想)が朝水先輩ってのもムネアツ案件ですよね。イケ渋の息子はイケ渋。詩ちづるちゃんとのカップルも非常に良い。あのお二人主演でぜひ外箱作品やってください。ちなみに大人の恋愛設定が良いです。
ちなみに朝水先輩、途中で八百屋?果物屋?でアルバイトしてませんでした?無駄に色気を放出なさってて笑っちゃいました。


あと印象に残ったのは、こっちゃん側の概念?水の精みたいな、きさちん(希沙薫さん)と一緒に組んでた水乃ゆりちゃん。綺麗!そして踊りが力強いんだけどとってもしなやかでなめらかで、とても美しかった。お人形さんみたいな子って思ってたんだけど、あんなに踊れる方だったのですね!素敵でした!
だがしかし、ありちゃんガン見…でほぼ終始してしまったRRR。RRRだけでいいからもう一度観たい。座って観たい。落ち着いて観たい。センターブロックで観たい。全然目が足りてない。


「RRRだけでいい」とサラッと言っちゃいましたが。


RRRだけで良いです…ショーの『VIOLETOPIA』は、非常に、感想に困る作品だと思いました。辛口になってしまうかもですが…指田先生大劇場デビューおめでとうございます作品、先生ご自身のお好きな世界観を難しく詰め込んだ感が強くて…正直困惑でした。


宝塚も、時代に合わせて新しいことを取り入れることは必要だと思うのだけど、ショーについては特に、様式美と言うか、いわゆる「宝塚らしいショー」で良いと思ってて。何も考えず、ただただ素直に誰もが楽しめて、綺麗で華やかで、夢いっぱいで、色んな場面があって、中詰めで盛り上がって、男役がかっこよすぎて心の中で悲鳴上げたり、娘役が可愛くて目尻が下がって、身も心もキラキラな感じで終演を迎えたい、と私は思っておりまして。
生意気なことを言うと、それを前提に、それぞれの組の生徒さんたちの持ち味を加味して、どういうテーマでどう見せていくか?が先生たちの腕の見せ所だと思うのです。


あまり男・女と括りたくはないですが、記憶に新しいショー作品を手掛けた女性演出家の皆さんは、お芝居作品はとても素晴らしいんだけど、ショーにも物語性?コンセプト?何か訴えかけるようなものを含ませようとしがちだな?なんて感じてしまっています。でもショー作品って、そんな難しく考えないで、作る方も感覚で楽しんで「こうすれば観客は楽しいだろう」とか「こうすればファンが泣いて喜ぶだろう」って考えながら作る方が良いのでは?と素人ながら思うのです。
とは言え、記憶に新しい女性演出家の手がけたショー作品の一つがウエクミ先生の『BADDY』ですが、あの作品はしっかりと宝塚の様式美に則った構成、演出で、とても斬新でしたが楽しく観ることができた(れいこちゃんがほぼずっと変なメガネ・髪型だったのは悲しかったけど)。二つ目の栗田先生の『万華鏡百景色』は、冒頭は難しいのかな?と思わされたものの、色々な世界観(時代)で展開されていって、月組さんの魅力も活かされていて、こちらも楽しかった。


でも今作品は、ちょっとよくわからなすぎて「?」だった。星組ファンの知り合いが言うには、プログラムを読むと「あ~なるほど」ってなるそうなのだけど、ショーでそれはダメでしょ!?プログラムを読まないとわからない作品なんて…お芝居でもダメだけど、宝塚のショー作品なのに、それはちょっとどうなのよ?ってなる。
星組生たちの熱のこもったパフォーマンスは素晴らしかった。だからこそ余計、どの場面も「?」ってなってることに申し訳なくなってきた。「なにか意味があるのだろう。どういう意味なのか全然わからないけれど」って場面がひたすら続くので(しかもどの世界観も似たような雰囲気)、本当に、こう言っちゃダメと思うのですが…結構…退屈でした(ごめんなさい!)。


お衣装も、地味だったり変なものが多くなかったですか?セットは…凝ってたのかもしれないけれど、ずっと暗い印象。男役の文句なしにかっこいい場面とか、娘役の世界平和のように可愛い場面とかが思い浮かばない。中詰めは、客席降りがあったから「ああ、今が中詰めなんだな」なんて理解した。


私は宙組ファンの真風涼帆さんファンなのですが、他の組のショー作品を観ては「ああ!贔屓ちゃんでこの作品が(この場面が)観たかった!悔!」って思うことがほとんどなのですが、今回の作品はすみません、無かった。ごめんなさい。ある意味、抜群の歌唱力の(そして踊れる)こっちゃんと、なこちゃん、ありちゃんをはじめとする個性豊かな星組さんだからこそできる作品なのかもしれない?
ちなみに、私より先に観た人たちの感想が「ジャガービートよりわからなかった」とか「ジャガービートを暗くした感じ」とかって、みんなジャガービートと比べて言うのが面白かった。


よく考えたらこれ、宝塚歌劇110周年の幕開けのショー作品なんですよね?嘘でしょ…?

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