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"Modesty, Fairness, and Grace" by TAKARAZUKA REVUE

君だけのもの

前回の宙組さんのショー作品『Capricciosa!!』で、今思い出してもニヤニヤしちゃう、とんでもない体験をしてしまいました。思いがけず下級生との恋に落ちてしまった(?)日のことを、自慢させてください(若干気持ち悪めかもしれません)。


ある日、友人と私はいわゆる「タケノコ」で観劇しました(タケノコ=大劇場の最上手or最下手の前方席)。銀橋に男役さんがズラリと並ぶ場面で、私の真横の位置(花道)に、ましろっち(真白悠希さん)がいらっしゃった。
美しく整ったお顔が見たくて、私は首を90度回転させ、完全に真横を向いてましろっちを見た。


目の前の観客がグリンッ!と真横を向いて自分の方を見ていたら、さすがに目につくのでしょう、ましろっちはすぐに私に気付いてくださった。そして「ニコッ」と美しい笑顔をくださった。
びっくりと嬉し恥ずかしで思わず小さく会釈(なぜ会釈?)した私は、その後もましろっちを見続けた。…今思えば、至近距離で真横を向いて自分を見続けてくるって…まぁまぁ気持ち悪い観客だったんじゃない?と不安になるけれど、その時は「せっかくのチャンス、負けてなるものか」と謎の闘争心?で、ひたすら見続けてました。


なぜなら、ましろっちも、ずっとこっちを見てくれていたから(!)。


完全に見つめ合っておりました。とても色っぽいお顔で見つめてくるので、恥ずかしさで負けて(目を逸らして)しまいそうになるのを「もったいない!」と必死で耐えておりました。他のお客さんにもアピールしたいだろうからそのうち向こうが逸らすだろう、と思って。なのに全然逸らさない。ず~っと見つめてくる。


…しかも、時折小さくウィンクまでしてくださる。ましろっちのウィンク、めっちゃ色っぽい!


もうこの辺りで、私は小さく震えていたかもしれません。こんなの、一人で受け止めるのは無理だ!隣に座る友人を小さく突いてみたのですが、彼女は彼女で、わんたから笑顔をもらってノリノリのようだった。ああ、そうだった、彼女は「わんたに気付いてもらう!」と開演前にはりきってたっけ。このえげつない状況を分かち合いたかったのに…。


後ろを向いて振り返る…とか、ゆっくり手を差し伸べる…とか、振付も一曲丸ごと全部、迷いなくこっちを見ながらやってくださる…ウィンクや笑顔を混ぜながら。信じられない。何これ。
散々見つめられウィンクされでほぼ瀕死状態だったところに、最後の1フレーズ「君~だけ~のもの~♪カプリチョーザ!(投げキッス)」で完全にトドメを刺されました。ヒィィィィィ…と、小さく心の声が漏れ出てしまった。ちなみに、友人がこの時だけこっちを見たようで、横から「うわぁぁぁぁぁ!」と、漏れ出た震え声が聞こえてきました。


一曲まるごと全部ロックオンされるだなんて初めてのことで、一体何が起こったのか?と放心状態になってしまいました。帰り道、呪文のように「ましろっちに…”君だけのもの”って言われた…」と繰り返し呟く私に、友人も「あれをあの曲の間ずっと浴び続けていたのだから…仕方がない…」と慰めて(?)くれた。


ましろっち、104期であの釣りっぷり…恐ろしすぎます。

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