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"Modesty, Fairness, and Grace" by TAKARAZUKA REVUE

続・宙組公演『カジノ・ロワイヤル 〜我が名はボンド〜』

…公演の日々はあっという間に過ぎていきます。一生分のチケット運を使い果たしたかもしれない幸運で得た神席を含めて、いろんな座席で観劇を重ねていくに連れて、なんだかどんどん楽しくなってきた宙組カジノ・ロワイヤル 〜我が名はボンド〜』。
前回思いっきり愚痴っちゃいましたが、今回は、ここが大好き!カジノ・ロワイヤル!を、書き連ねていきたいと思います。


真風涼帆さんの男役姿は至宝
特にスーツ姿。特に私はプロローグのボンドさんのスーツ姿がたまらなく大好きです。最高峰の素晴らしさ。シックな細身のスーツを、完璧かつ芸術的なかっこよさでサラッと着こなしちゃう。他の男役さんたちもダークグレイのシンプルなスーツをビシッと着てカッコよく踊ってらっしゃるのですが、その中にいても文句なしの圧倒的な存在感を放つ男役さんって、なかなか他にはいらっしゃらないんじゃないかと思う。しかもジャケットの下にはホルスター。萌えないわけがない。かっこよすぎる。
そして身のこなしが常に「ジェームズ・ボンドとして」のエレガントさを感じさせていてうっとりしちゃいます。小物の扱いも、動作も、これまで演じてこられた人物像とはまた違う雰囲気を纏ってらっしゃる。特にたばこ。手慣れた感じでたばこを吸う場面がちょいちょい出てきますが、とても自然でとても品があって映画のように美しいんですよね…。
ちなみに真風さんって、あのかっこよさに反して、意外にも「手」が可愛らしいじゃないですか。(シャープな雰囲気なのに)お手手はふくふくしていて、高身長かつ長い手足にしては指が短めで、とても女の子らしい。なのに舞台に立たれていると、それを全然感じさせないのが不思議。たばこを持つ手は正真正銘の「ジェームズ・ボンドさん」で。見た目のかっこよさだけでなく、「男性」の仕草や男らしい手の見せ方も、たくさんこだわって、たくさん研究して、たくさんお稽古されきた証なんだろうなぁと思うと改めて尊敬するし、泣けてきます。


退団者はじめ下級生も大活躍
さすが小池先生のオリジナルだけあって、登場人物が多くて、下級生たちが登場する場面もたくさんある。そしてトップコンビやすっしぃさん以外の退団される生徒さんも、それぞれ良いお役がついていて大活躍なさってる。そういうのって、やっぱり嬉しいですよね。みなさん、それぞれの持ち味を活かした場面があって本当によかった。


豪華なセットと迫力の舞台転換
特にカジノのセットがとってもゴージャス。奥行き感とか荘厳な雰囲気が素敵。そして二幕の古城は、地下から上へ上へと登場人物たちが移動していってる感じがワクワクします。ストーリーがどんどん展開されていく二幕は楽しいです。ちなみにカジノの大きな大きなシャンデリア、デュエットダンスの時にも登場するのがなんともエモーショナルな演出で、美しさも加わり胸がいっぱいになります(あの白いキラキラのお衣装も素敵)。


時折入る楽しい場面
素直に笑える場面がところどころにあったり、アドリブが楽しみな場面があったり。最近出演者の方々もますます楽しくなってきたのか、ところどころで遊びが加わってきて目が離せないです。特に、ずんちゃんミシェルとじゅっちゃんアナベルがすごく良いアクセントになってると思います。ミシェルは最初の頃はつかみどころがない人物に思えてたのだけど、最近は人物像がはっきりしてきたように感じるし、アナベルは、どんどんはっちゃけてきて憎めないキャラになってきた。とりあえずミシェルが出てくるとほっこりする。ずんちゃんって、やっぱり「上手い」んだなぁってしみじみ思います。


迫力の立ち回り
新しい殺陣の先生に付けてもらったとのことですが、難易度めっちゃ高いんじゃないの?って素人目に見ても思う立ち回り。躍動感がものすごいし、ボンドさんもシッフルさんもとってもかっこいい。長い間一緒に舞台に立たれてきて、かつ二人での立ち回りを何度も経験されてきた真風さんと芹香さんだからこその迫力あるワンシーンに、ちょっと涙が出ちゃいます。特に回を重ねるごとにさらにその迫力が増していってて、毎回ドキドキハラハラします。あの場面での「またルール違反か!」って言ってるボンドさんが大好き。


どうしても「二本立て…せめてフィナーレがもっと長かったら…」と言う思いはありますが、今のところ、精神的に元気に劇場に通えてワイワイ感想を言えるのは、こういう作品だからってとこもあるので、そう言う意味では小池先生ありがとうございます!の気持ちです。なんだかんだ言いながら楽しんでます。
先日新人公演が終わったということで(その感想はまたいずれ?)、まだまだ日はある!と思ってた大劇場公演は後半戦に突入してしまいました。メソメソ泣いて過ごしてはいないものの、やっぱり泣いてしまう場面はありますし、最近劇中のどこで涙腺スイッチが入るか自分でも予測できなくて、急にどうにもこうにも悲しくなってこみあげてくることもあったり…そんな日々ですが、引き続き観劇前日は早寝を心がけて(観るだけの人だけど)元気に千秋楽まで突き進みたいと思います!

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