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"Modesty, Fairness, and Grace" by TAKARAZUKA REVUE

劇団四季『オペラ座の怪人』

ずっと観に行ってみたかった劇団四季の『オペラ座の怪人』、先週末行ってきました。四季デビューです!


梅田の四季劇場は、想像していたよりこじんまり?…と言うより、幅が狭くて縦に長い?印象。私は二階席のセンターブロックに座ったのですが超視界良好でストレスゼロでした。傾斜がしっかり付いているのかな?
四季の舞台は盆やセリは無いみたいなのだけど、セット転換の凄いこと!どうなってるの?あと、さっきあっちにいたはずの人がすぐ後の場面でこっちから出てくる!…みたいなイリュージョンのようなことが何度も起きて、あと早替わりとかもどうなってんの?みたいなことがたくさんあって、何度もビックリしておりました。そしてセットの豪華さにビックリ。有名なシャンデリアはもちろんだし、マスカレードの大階段も華やかだし、舞台装飾の精巧さにも思わず見入ってしまいました。


私的には、『オペラ座の怪人』と言えばどうしても宝塚版『ファントム』が印象に残っているので、それとの違いも楽しみながら観ておりましたが、一番大きく違うのは「怪人以外の人間が真っ当だった」ことでしょうか(笑)。宝塚版って、エリックに関わる人物が普通に酷い人たちばかりで、とにかく彼が可哀想だった。いや、四季版もやっぱり怪人は可哀想で(あまり”殺人鬼”としての描写がなかったからでしょうか?カルロッタも死なないし)、私は、クリスティーヌに(真意は分からないにせよ)あなたを選ぶと口づけされたことを、生まれてからたったの一度も愛されたことのない怪人が、どう受け止めたら良いのかわからなすぎてうろたえる姿には涙してしまったのだけど。宝塚版は、大号泣しながらも「…いや、でもさ、やっぱりキャリエールもクリスティーヌもちょっと酷くない?」って思う自分がいるんだけど、四季版はキャリエールはいないし、クリスティーヌに対してそういう感情は抱かなかったです。


あとは、怪人のライバル(?)的存在。
私が雪組版を観劇したときはシャンドン伯爵=あーさ(朝美絢さん)だったんだけど、顔の美しさからなのか役作りなのか、「パトロン」に対する私の浅いイメージからなのか、少し軽薄さと言うか本気度がわからないと感じてしまっていて「クリスティーヌ、彼にだまされてない?」ってちょっと心配になった記憶がありますが(違ったらごめんなさいかなりうろ覚えです)、ラウル子爵は、幼馴染だからでしょうか?誠実さ、男らしさ、クリスティーヌへの愛を強く感じました(演じてたのがすごく背の高く、ガッシリした体型の方だったので…物理的な包容力も相まってなおさらそう感じたのかも)。地下での三人の場面は色んな思いが交錯しているようで緊張感がすごかったです。


舞台装置も演出も演者の方々も全て見応えがあってかなりの満足度でした。家族も楽しめたようで「次はキャッツが観たい…」と、ネット検索してました。キャッツと言えばオペラ座の怪人よりも舞台セットがすごいと聞くので…もし観るならば、ぜひ一階席で観てみたいものです。

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